バレーボールを楽しむ皆さんこんにちは。当ブログ管理人、理学療法士の前ちゃんです。
そろそろ梅雨明けですね。この時期は、熱中症が社会的に問題になる季節です。死亡事故になることもあります。
バレーボールといえばインドアスポーツ。熱中症なんて関係ないと思ったあなたは、危険です。なぜなら、この時期の体育館はサウナ状態だから。
僕は日本バレーボール協会公認C級審判として大会運営をサポートしてます。この時期の大会は審判台に立っているだけでたくさん汗をかくんですよ。プレーしている選手たちは、本当に大変。
最近の大会は空調設備の整った体育館利用も増えていますが、日々の練習や練習試合ではなかなかむずかしいですよね。
そこで今回はバレーボーラーに必要な熱中症のキソ知識と予防策についてまとめます。
これからの時期は暑さとのたたかいですね!つらい練習を積み重ねすぐれた技術を身につけても、試合本番で体調を崩してしまえば悔やんでも悔やみきれない!
一流のプレイヤーほどカラダの自己管理をしっかり意識して取り組んでいます。それは、試合前だけではありません。日々の練習や生活からカラダと向き合っています。
みなさんも日々の練習や生活から自分のカラダと向き合い、バレーボールで最高のパフォーマンスを発揮しましょう!
この記事の内容は、日本スポーツ協会発行スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック、大塚製薬株式会社、大塚製薬協賛スポーツ「選手の水分補給セミナー」資料、日本サッカー協会、日本コカ・コーラ株式会社の情報を参考にまとめています。
熱中症とは?
熱中症とは、むし暑い環境が原因でカラダにおこる健康障害の総称です。初期症状は熱失神といわれ、熱けいれん、熱疲労、熱射病になるにつれて重症度があがります。
日射病は屋外の炎天下で起こります。熱中症に含まれ、重症化すると熱射病になります。
熱失神とは
皮膚の血管が広がることで血圧が低下し脳への血流が悪くなると起こります。
- めまい
- 顔面蒼白
- 一時的な失神
熱けいれんとは
大量に汗をかき水だけを補給することで体内の塩分濃度が低下したときに起こります。
- 筋肉痛
- 手足がつる
- 筋肉のけいれん
熱疲労とは
汗をかきすぎて脱水状態になると起こります。
- 倦怠感・脱力感
- めまい・嘔吐・頭痛
- 集中力や判断力の低下
熱射病とは
体温が上昇(40度以上)して脳の機能に異常をきたすと起こります。
- 異常な体温上昇
- 反応が鈍い
- 言動が不自然
- 意識障害
特に注意が必要なのは熱射病。一般の方の対処はのちに大きな障害を残す危険性があります。医療機関を受診して適切な処置を受けましょう。
引用:日本スポーツ協会 スポーツ活動時の熱中症予防ガイドブックより
熱中症の原因は?
熱中症の原因は脱水です。では、どうして脱水になるのでしょう?
そこから熱中症と脱水の謎をひも解いていこう!
ヒトのカラダは常に体温を調整しています。なぜなら、ヒトの脳が熱に弱いからです。
ヒトは、体温や肌表面の温度が上がると「汗を出して体温を下げて」という命令が脳から出ます。
汗は体温を調整するとても重要な役割をになっています。
汗をかいて濡れたシャツのままで放置すると「カラダが冷えている?」と勘違いして汗をかくのをやめてしまいます。すると、体温調節がうまくできません。しっかりと汗を拭く。可能ならばアンダーシャツやユニフォーム・プラクティスシャツそのものを着替えましょう。
優れた吸汗速乾性と通気性を発揮し、オーバーヒートの抑制と汗冷え防止性能を兼ね備えています。
- 吸水性にすぐれている
- 速乾性にすぐれている
- ひんやりタオルとしても使える
しかし、汗をかきすぎると危険です。なぜなら体内の水分が不足して脱水になるからです。
出典:大塚製薬株式会社
脱水症とは、体内の水分と塩分から成る体液が不足した状態のことをいいます。
熱中症とは、暑さが原因でおこる脱水症の一種です。そのため、熱中症の予防や治療を知るためには、まず脱水症について正しく知ることが大切です。
引用:日本コカ・コーラ株式会社 飲料アカデミーより
体液は、とても重要な働きを担っています。
- 酸素や栄養素を運搬する
- 尿や汗として老廃物を体外に出す
- 汗により体温を調整する
体液が不足すると体内に必要な酸素や栄養素が運搬されず体内の老廃物は蓄積し体温調整ができなくなります。
熱中症の予防策
熱中症の予防策は水分補給と身体冷却です。
水だけでは不十分。適度な塩分も必要なんだ!
水分補給のポイント
スポーツ時の水分補給のポイントは、
- 5〜15℃の水温
- 適度な塩分
- 腸が水分を吸収しやすい適度なあまさ(糖質)
冷たすぎると胃腸を刺激して吸収が遅くなります。また、腹痛をおこすことがあります。試合中の水分補給では、常温をおススメします。
試合間では、身体冷却のために冷えた飲み物をおススメします。
補給する水分の成分は、0.1%〜0.2%の塩分と適度な糖質が含まれたものが効果的です。なぜなら、塩分はカラダに必要な成分。糖質はカラダへの吸収を助けます。
糖質が高すぎる(甘すぎる)飲料は、胃にたまりやすいため好ましくありません。
某メーカーのスポーツ飲料は、甘すぎて虫歯になりやすいとの理由で不人気な時期がありましたね。しかし、最近では品質改良によって飲みやすくなっているようです。
日本の夏の風物詩といえば麦茶。麦茶はカフェインゼロ。カフェインは利尿作用があるので、スポーツの時はカフェインゼロがおススメです。しかも麦茶はミネラルを含んでいるので、スポーツ飲料とバランス良く飲むと効果的です。
経口補水液OS-1は、嘔吐下痢などの脱水症状に合わせた成分のため塩分を多めに含んでいます。スポーツ時の水分補給には、おススメできません。しかし、スポーツ時でも上記の脱水状態に近い場合は速やかにOS-1を補給して医療機関を受診しましょう。
大塚製薬協賛セミナー 大塚製薬社員さんより
身体冷却のポイント
スポーツ時の身体冷却のポイントは、
- 冷たい水分補給でカラダの芯から冷やす
- 頭、首、脇(腋窩)、股のつけ根(鼠径部)を冷やす
- 手のひらを冷やす
大塚製薬のポカリスエットアイススラリーをご存知ですか?
出典:大塚製薬ホームページ
アイススラリーとは氷よりも小さい結晶と液体が流動体の状態で体内に浸透しやす(吸収しやす)く冷却効果が高いといわれています。
出典:大塚製薬ホームページ
販売は通販のみとなっています。
アイススラリーのレビューは、ゆうこりんさんのスポメディが参考になります。
手のひらを冷やす冷却法の効果について、日本サッカー協会ホームページから、日本代表チームフィジカルコーチ松本良一さんの話を紹介します。
かつては足の付け根や脇の下、首のうしろを冷やすことがスタンダードでした。今は手のひらを冷やすと体の深部まで冷やされ、パフォーマンスが向上するというデータがあります。JISS(国立スポーツ科学センター)のサポートのもと、U-22日本代表は昨年のアジア競技大会から本格的に始めました。
手を冷やしてカラダに血液をめぐらせいくこの手法は効果てきめんでした。
引用:日本サッカー協会ホームページ 日本代表フィジカルコーチが語る、代表チームの暑熱対策「対策は、練習が始まる前からできる」
まとめ
今回の記事は、バレーボーラーに必要な熱中症のキソ知識と予防策についてまとめした。大会で最高のパフォーマンスを発揮するために常に自分のカラダと向き合いコンディションを整えましょう。
今回の記事で、セルフ整体に興味をもっていただけると最高に幸せです。最後までご覧いただきありがとうございました。