数あるブログの中から、当ブログへお越しくださりありがとうございます。セルフ整体管理人、理学療法士の前ちゃんです。
今回は、少し重たいテーマ「平均寿命と健康寿命」についてリハビリの現場からリアルな体験をお伝えします。
なぜなら、僕が日常の業務で感じることと現代の日本社会がかかえる高齢者問題がリンクしている、と思ったから。
このリアルな体験があるからこそ、セルフ整体の大切さを一人でも多くの方にお伝えしたいと思っているのです。
平均寿命という数字からは見えてこない、健康寿命とは?健康とは?についてレポートしたいと思います。
この記事で、ご自身やご家族の健康について考えるキッカケになれば嬉しいです。
平均寿命とは
平均寿命とは寿命の長さ。厚生労働省が年齢別の推計人口と死亡率のデータを使い各年齢ごとの死亡率を割り出しています。
一般的にいわれる平均寿命はその年に生まれた赤ちゃんがおよそ何歳まで生きるかを表した平均余命のこと。
引用:Wikipedia
たとえば、厚生省が公開した「平成29年簡易生命表」によれば、「女性:87.26歳」「男性:81.09歳」。その年に生まれた赤ちゃんが「女の子:87.26歳」「男の子:81.09歳」まで生きるということです。今回の調査でも過去最高を更新しています。
出典:シニアガイド 「厚生労働省:平成29年簡易生命表」
健康寿命とは
健康寿命とは介護などのヒトの手をかりずに自立した生活ができる期間。こちらも厚生労働省が公表しています。
健康寿命は日常的・継続的な医療・介護に依存しないで、自分の心身で生命維持し、自立した生活ができる生存期間を表します。
引用:WikipediaWHOが2000年に提唱
健康とは
この記事では、健康とは介護などヒトの手をかりずに普段の日常生活を送ること、と定義します。
たとえば、ひざ関節に痛みがあって通院している高齢者であっても、自分の身の回りの事を全てできていればオッケー。夫婦でサポートし合う、ご家族がサポートすることは、問題ないでしょう。
ただし、ひざ関節の痛みが原因で外出がおっくうになり自宅に引きこもりがち。うつ気分になり何もしたくない。脚の筋力がおとろえて転倒、入院。手術をへて自宅に退院しますが、お風呂やトイレに介護が必要になってしまった。
このケースは意外に多いです。関節の痛みとうつ気分、骨折とうつ気分はお互いに影響します。また、認知症が合併するケースも多いですね。
リハビリ専門家の視点として自宅退院にもっとも必要な能力は、トイレ動作をひとりでできるかできないか、です。
この場合のトイレ動作能力とは、着衣の上げ下げだけでなく後始末まで含みます。
トイレまでの移動が困難な場合は、ベッド横にポータブルトイレを設置するケースもあります。でもね、そのポータブルトイレにたまった排泄物の後始末をだれがするのかってところまで考えなければなりません。やはり、介護のてが必要となります。
まだ先の話だから大丈夫と思ったあなたは、危険です。健康なココロとカラダは、常に自分と向き合い、リラックスしてセルフで整えることが一番大切。
なぜなら、高齢になればなるほど思考と習慣は変えられません。そして、気がついた時には手遅れになる恐れがあるからです。
セルフ整体の情報はたくさんあります。自分にあった方法を早く見つけて、取り組み、継続することをおススメします。
平均寿命と健康寿命の差が意味するもの
平成28年のデータでは、
日本人の平均寿命は女性:87.13歳、男性:80.98歳。健康寿命は女性:74.79歳、男性:72.14歳。
平均寿命と健康寿命の差は、女性は12.35歳、男性は8.84歳。
この数字の意味するところは、健康上の理由により何らかの制限が生じ医療・介護の手を借りながら生活をする年数が女性:12年、男性:9年ということです。
長いと感じますか?短いと感じますか?
ではこれから、医療や介護の手をかりて生活する高齢者の様子をリハビリ専門家の視点でまとめていきます。
医療の現場では
何らかの健康上の問題で病院へ入院してから退院までの流れをざっくり解説します。
救急車で運ばれたり手術したりで治療・処置が必要な時期。入院期間はだいたい2〜3週間くらい。この時期の患者さんが入院する病棟を急性期病棟と呼びます。
救急患者さんが入院する病室はICUやCCUと呼ぶことがほとんどです。今回は、わかりやすく説明するために急性期病棟と表記しました。
カラダの状態は落ち着いたが継続的な治療・処置が必要な時期。入院期間はだいたい2〜3ヶ月。この時期の病棟を一般病棟または回復期病棟と呼びます。
リハビリに特化した回復期リハビリ病棟は、カラダの状態によって入院期間はさまざま。
ここまでは、自宅または自宅に変わる介護施設等へ退院することが前提のはなし。
自宅への退院が困難、または、介護施設への入所がスムーズに行えないときは療養病棟へ移動します。入院期間はだいたい6ヶ月。継続的な治療は必要ない場合がほとんどです。
介護の現場では
病院を退院したが自宅での生活が困難な方は、介護施設へ入所します。
介護老人保健施設(老健)は、病院と自宅の中間的な施設。入所して生活リハビリをへて自宅へ退所します。入所期間は3ヶ月から6ヶ月といわれていますが、カラダの状態によりさまざまです。
回復期リハビリ病棟がなかったころは、自宅へ退院するために老健で生活リハビリを継続していました。
特別養護老人ホーム(特養)は、長期的に入所するための施設です。入所期間はとくにありません。施設で永眠される方もいます。
施設に入所するためには申し込み手続きが必要です。順番待ちが50番目とか、2年待ちという話をよく耳にします。
特養では、入所している方がなんらかの原因で退所しなければ空きが出ません。ごく稀に自宅へ帰るケースもありますが、基本的には永眠や病院へ入院する場合がほとんどです。ですから、施設の都合というよりも入所されている方の都合が優先されるのが特徴です。
これらの施設に入所される方は、介護や看護のサポートが欠かせません。
ご自宅で生活する高齢者の方々でも介護保険サービスのホームヘルパーやデイサービスを利用しておられます。
やはり、介護や看護のサポートがなければ快適な生活が送れないという状況です。
リハビリの現場では
僕の仕事は理学療法士。リハビリの専門家です。
外来で通院してくる患者さんは、痛みを訴える方が多いです。腰や膝の治療をしてご自宅へ帰られます。痛みがあって不自由ながらも自分のことは自分でできる方が多いですね。
入院してる患者さんは、ほとんど介護が必要です。なぜなら、骨折の後遺症や脳卒中による片マヒなどで障害があるからです。また、認知症により介護を必要とする方も多くいらっしゃいます。
僕が勤務している病院は一般病棟と療養病棟があります。
一般病棟に入院された方は、ご自宅かご自宅に変わる施設へ退院されます。
しかし、療養病棟に入院された方はほとんど寝たきり。寝返りもできない、食事は鼻のチューブから、排泄はオムツ、お話もできません。重度な場合は、酸素療法といって、鼻にチューブを当てて酸素を流します。
その方々にもリハビリは必要です。カラダが固くならないように手足を動かします。時には苦しそうな表情をうかべます。
この瞬間、考えさせられます。自分と家族の健康について。自分の死について。
まとめ
今回は、平均寿命と健康寿命についてリハビリの現場からリアルな体験をお伝えしました。やはり、健康的な生活を一日でも長く続けたいですよね。
そのためにも、今から自分のカラダを整えるセルフ整体についてかんがえるキッカケになればうれしいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
コメントを残す