高校生バレーボーラーのみなさんこんにちは!バレーボール専科トレーナーをめざす理学療法士の前ちゃんです。
2019年7月に九州ビーチバレーボールジュニア選手権のオフィシャルサポーターとしてトレーナーのお手伝いをする機会をいただきました。また、8月には鹿児島県立C高校男子バレー部のチームサポートとして3日連続の練習試合に帯同しました。
バレーボール専科トレーナーとして高校生バレーボーラーの熱中症対策とコンディショニングについて現場で経験させていただきましたので、体験談をまとめていきます。
この記事の内容は、日本スポーツ協会監修スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック、日本サッカー協会、大塚製薬株式会社、日本コカ・コーラ株式会社の情報を参考にまとめています。
目次
熱中症とは?
熱中症とは、むし暑い環境が原因でカラダにおこる健康障害の総称です。
初期症状は熱失神といわれ、熱けいれん、熱疲労、熱射病になるにつれて重症度があがります。
日射病は屋外の炎天下で起こります。熱中症に含まれ、重症化すると熱射病になります。
熱中症の予防策のポイント
熱中症の予防策のポイントは、身体冷却・水分補給・塩分補給の3つです。
ヒトのカラダは常に体温を調整しています。なぜなら、脳が熱に弱いからです。
ヒトは、体温や肌表面の温度が上がると「汗を出して体温を下げて」という命令が出ます。汗は体温を調整するとても重要な役割をになっています。体温が40度を超えると脳がオーバーヒートして意識を失います。
- 身体冷却
- 水分補給
- 塩分補給
身体冷却
身体冷却は氷などでカラダの外部を冷却する方法と、冷たい水分などでカラダの内部を冷却する方法があります。
カラダの外部を冷却する方法
カラダを冷却する方法は、クラッシュ氷で冷やすようにしました。
①近所のスーパーで無料のクラッシュ氷をいただきました。
②ビニール袋にいれて、空気を抜いて、しっかりとむすびました。手のひらに収まる大きさです。
手のひら冷却は、日本サッカー協会が推奨しています。
かつては足の付け根や脇の下、首のうしろを冷やすことがスタンダードでした。今は手のひらを冷やすと体の深部まで冷やされ、パフォーマンスが向上するというデータがあります。
JISS(国立スポーツ科学センター)のサポートのもと、U-22日本代表は昨年のアジア競技大会から本格的に始めました。手を冷やしてカラダに血液をめぐらせいくこの手法は効果てきめんでした。
引用:日本サッカー協会ホームページ 日本代表フィジカルコーチが語る、代表チームの暑熱対策「対策は、練習が始まる前からできる」
また、今年の夏の甲子園大会で手のひら冷却についての取り組みが朝日新聞の記事でも紹介されています。
カラダの内部を冷却する方法
冷たい水分でカラダの芯から冷やす方法で効果的なのは、大塚製薬のポカリスエットアイススラリーです。
氷よりも小さい結晶と液体が流動体の状態で体内に浸透しやす(吸収しやす)く冷却効果が高いといわれています。
発売当初は公式のネットショップでしか購入できませんでしたが、現在はコンビニでの取り扱いもふえています。
水分補給
汗で失われた水分は、しっかり補給します。なぜなら、脱水になると血液がドロドロになるから。
補給する水分の成分は、0.1%〜0.2%の塩分と適度な糖質が含まれたものが効果的です。
なぜなら、塩分はカラダに必要な成分。糖質はカラダへの吸収を助けます。市販されているスポーツ飲料水は、最適な成分となっています。
麦茶もおススメです。麦茶はカフェインゼロです。カフェインは利尿作用があるのでスポーツの時はカフェインゼロがおススメ。スポーツ飲料と麦茶をバランス良く飲むと効果的です。
経口補水泳OS-1は、嘔吐下痢などの脱水症状に合わせた成分のため塩分を多めに含んでいます。スポーツ時の水分補給には、おススメできません。しかし、スポーツ時でも上記の脱水状態に近い場合は速やかにOS-1を補給して医療機関を受診しましょう。
塩分補給
汗で失われた塩分は、適度に補給します。なぜなら、体内の塩分濃度が低下すると筋肉が痙攣します。
実際の部活動ではキーパーにスポーツ飲料と氷を入れたり、冷水を入れて量を増やしたりして、成分がうすくなる傾向があります。
うすい飲料水を飲みすぎると体内の塩分濃度が低下します。
そこで塩分補給として梅干しやきゅうりの漬物などが効果的です。また、昼食は冷やしうどんやそうめんにして麺ツユまを飲ませるのも効果的です。
選手のコンディショニング
ウォーミングアップやクールダウンは、チームとして取り組んでいます。
ウォーミングアップのストレッチは各部位15秒以内。スタティックストレッチは短めにしてダイナミックストレッチの時間を多くとっています。
アフターケアはスタティックストレッチは各部位30秒以上を目安としています。
ひとりの選手が右肩の痛みを訴えてきました。早速、アイシング。今回は時間が限られていたので肩甲骨の外側を中心に冷やしました。
本来なら20分のアイシングが推奨されています。
まとめ
今回の記事は、実際の活動内容をまとめました。トレーナーとして感じたことは、普段のセルフケアがいかに大切かということです。
バレーボールはボディーコンタクトが少ないスポーツなので、大きなけがをすることが少ないスポーツです。そのため、多少の痛みがあっても無理をする傾向があります。
意外にも腰痛や膝痛を抱えている選手が多いのです。
高校生バレーボーラーは、数少ない大会で最高のパフォーマンスを発揮するために常に自分のカラダと向き合いコンディションを整えましょう。
セルフ整体のススメでは、ライン@による情報発信を行っています。興味のある方はお気軽にご利用ください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。